11.29 / 11.30 / 12.1 / おまけ

       
11/30(日)。部屋の窓からは遠くに海が見えています。
ホテルの朝食は「味弁慶」で。湯豆腐や焼き鮭、おかわり自由のご飯と味噌汁、 コーヒーもいただけます。
ロビーで会った参加者数名と一緒に集合場所の田辺市観光センターに向かいます。
途中「喫茶 桂」の外観を撮影、9時にまちなか散策スタートです。
色づいた葉っぱを見上げつつ…なんとか目は覚めていたけれど、頭もじわじわと起きて来た頃。
青空に花の街路灯が映えています。昨日も通った道ですが、おさらいのように街を歩けるのと、また時間が違うので日の当たり方が違ったり、昨日見逃していた景色もあるし、午前から散歩をするだなんて健康的な楽しみだなあと噛み締めました。
「ライオン堂」の二階にある柵。帽子やエプロン、おしゃれ小物などを扱うお店。
今日も「岩本書店」。二階の窓からはディズニーのキャラクターが見えます。
型板ガラスが素敵な古い建物。空き物件のようです。
パチンコ店(2018年現在は閉店)の建物の丸いくぼみと古さがかっこいい。
そして昨日は通らなかった道を。ここは冊子にも出ていた「純喫茶 巴里」。
「純喫茶 巴里」の向かいの建物の二階に猫達が!思わず皆で見入ってしまいました。キャットタワーに乗っている猫、窓際の二匹。
昨日も見た旧木津医院を別角度から。二階の窓も素敵ですね。
そしてここは「もじけハウス」という築100年の町家を使ったアトリエ。
「もじけハウス」の中には入らなかったけれど、柵の下に並んでいる色とりどりの石が印象的でした。紀の国トレイナートをプロデュースされた廣本直子さん主宰。
「小山安吉醸造元」の看板ずらり、醤油、櫻味噌。
お住まい?かと思いきや、路地っぽい通路の奥にお地蔵さんが見えるのが気になりました。
フリルが付いたピンクのかわいい日傘を使うおばあちゃん。11月の終わりとは思えない日射しが強かった日。
放されている犬が寄って来ました。かわいいね。
10時の開館時間になり「南方熊楠顕彰館」へ。一階は展示が中心で熊楠の遺品や資料などを見られます。
これは昭和天皇に献上したキャラメル箱の複製。
息子熊弥のために門弟の上松蓊に購入してもらった顕微鏡と缶入りのスライドガラス。
そして絵具入パレットと絵皿。
次は南方熊楠邸へ。熊楠が1916年からこちらに住んでいたそうで、菌類や植物、民俗学の研究をしていました。熊楠が亡くなった後に長女の文枝さんがこちらの邸と、標本や書物、文献などを保管されていて、文枝さんが亡くなった後は遺志で田辺市に寄贈されたそうです。
母屋の外観から納屋、書庫、書斎を外から見学しました。傷みが激しかったので2006年に顕彰館の建設に合わせて復元されたそうです。
書斎は粘菌や標本のために陽が当たらないように設計をして改造したのだとか。そして顕微鏡をのぞきやすいように机の足の手前二本を短く切って傾斜をつけています。
庭にある安藤みかん、そして小さいのは金柑かな。みかんは熊楠の研究材料にもなっていたのです。
熊楠は37歳から田辺に移住し、49歳から25年をこちらで過ごしたのだそう。
顕彰館に戻り、オリジナルグッズのてぬぐい”水生生物”を買いました。熊楠直筆の画を使ってデザインされました。熊楠の事をもっと知りたくなった時間。
まちなか散策が再開。
瓦を積み上げたような塀に目が向いて撮影。
光の加減でうまく写っていませんでしたが、弁慶腰掛の石。大きな窪みがあります。
店名に釘付け!「スッキリ理容店」。
そして一棟貸しのゲストハウス「紺屋町家」。こちらを借りて移住ごっこをするのも良さそう?と妄想。
「紺屋町家」からすぐの土手は、冊子の表紙にもなっている場所。似たような位置で撮ってみました。冊子と違って空が青過ぎるのが残念になるほどの快晴。
土手をあがってみたら、そこには会津川が。川沿いに歩いて行きます。
この後は昼食をいただく店がある江川地区に向かうそうです。
迷路のような路地を通ってたどり着いたのは「ヒロお好み焼」。ツアーの行程表に”昼食はちゃんぽん”とあり、一瞬ドキッとしたのですが(長崎のちゃんぽんが苦手で食べられない私)、田辺のちゃんぽんは長崎のものとは違い、うどんと焼きそばの麺をまぜたものと知ってホッとしました。
麺二種と牛バラ肉と葱を鉄板で焼いたものに目玉焼きを乗せ、天かすと鰹節と紅しょうがをかけてできあがり。ドキッとどころか一瞬で好物になり、次に田辺に来た時にもこちらに来ようと思いました。江川地区にはちゃんぽんを食べられる店が多いそうです。
通りかかった家の戸に貼られているシールが気になって撮ってしまう。桃太郎?虎?
浦安神社の蔵の屋根にある恵比寿神。
ぽつんと立つポストの光景は冊子にも出ていて皆で撮りました。
なんでもかんでも必要以上に撮りまくっていたのはきっと私ぐらい?記録好きなので。
土手の上から見えるのは夏季だけ営業されている「濱口の氷屋」。かき氷がいただけます。今日の暑さならかき氷を食べたかった人もいそうです。
このあたりの土手の上り下りは細く急な石段しかなく、高所がこわい私のこの旅一番の危機でした。
「市立牟婁保育所」の壁にキリンと象などの動物が。
浦安神社の隣にある浦守神社の蔵の上にも恵比寿神。裏側には大黒様もおられます。
ドアの窓の形が良い家。
網の中には魚が干されています。
ツアーの終盤という空気を感じながら、次は田辺城水門跡に向かっています。
田辺城水門跡横にある錦水公園でトイレ休憩。
キリンの首が乗っているシーソーに怯えながらも興奮して撮ってしまいました。
田辺城は錦水城とも言われていたそう。それで公園の名前も錦水公園なのですね。
1871年の廃藩置県と同時に城は払下げられ、城郭は解体され、その後堀も埋められて、現在は石垣の一部と会津川に面した水門跡がわずかに昔の面影を残しています。
会津川の河口付近、上屋敷一帯にある田辺新地を歩きます。数年前までは現役の芸者さんがおられたようです。雪洞型の街灯は今も明かりが灯るのかな。
入母屋破風の建物と隣には窓が印象的な建物。
創業100年の「割烹あしべ」は完全予約制。
そして「割烹あしべ」の窓。
たばこ屋さんのタイル使いがたまりません。写真ではわかりづらいですが、ピンク色の部分も細かいタイルが埋め尽くされ、”たばこ”という文字の部分も絵タイルになっています。
壁に書かれた注意書き、”自転車おくな”の”転”が旧字の”轉”。
猫発見!日当りがいいところで寝ています。
あんまの「だるま堂」。
天然酵母パンと石窯ピザの「町家カフェ上屋敷二丁目」の看板の猫。
いつ頃の建物なのでしょうか、新しいのか古いのか不明な「池田寫真館」。
そして「ララロカレ」へ。昭和24年に田辺市警察署として建てられたのが始まりで、その後図書館、田辺市教育委員会、中部公民館、町家カフェなどが使っていたそう。
こちらでは各々パンや飲み物を買ったりという休憩をしました。店内はランチもできて賑わっています。
私はオレンジジュースと”くまぐすあんぱん”を。熊楠はあんぱんが大好きで、好きな女性への初めての贈り物もあんぱんだったとか。あんぱんは持ち帰りました。
「ララロカレ」の前で記念撮影中。私はどこにいるでしょうか(二列目の奥です)?

「喫茶モカ」も気になるので撮っておきました。
こちらは1919年建築の洋館。貿易商の旧長井邸として建てられ、”赤別荘”と呼ばれています。現在は個人の住宅になっているようです。
13時、田辺市観光センターに戻り、ツアーは終了。
冊子の中に甲斐さんのサインをいただきました。今までにもサインをいただきましたが、今回は特に嬉しい。
もう一泊するので旅の荷物はホテルの部屋に置いたまま。ここからは一人での田辺散策が始まります。
駅のレンタサイクル”駅リンくん”、街を走る明光バス。
昨夜に見た「ビジネスホテル パール」の看板を昼間にも撮影。こういう色だったのか。

「喫茶 桂」横の路地には「スナック由里」があります。
人の気配が無い線路を渡るのは緊張します。電車が来ない事を確認しつつ、歩きながら撮ってみました。夜までの時間、お腹の空きと体力がある限り動きます。
線路を渡ってやって来たのは冊子で見て行きたかった「喫茶チャンピオン」。こちらは昭和46年創業。その当時に小学生だった息子さんが現在はマスターです。
モスグリーンの椅子、ミッドセンチュリーな照明、店内のあらゆるものに見とれつつ、常連の男性達が競馬中継を見ている様子も良かったです。店を始めた昭和5年生まれのマダムもおられましたよ。
ミックスジュースを飲みながらこれからどう動くか計画を立てました。
照明は色違いがありました。店内は創業時からほとんど変わっていないのだとか。
お客さんがおられないところだけことわってから撮らせていただきました。
今度来た時には窓際に座れるといいな。
冊子で読んだ通り、隣の「中華チャンピオン」からの出前がありました。マダムの弟さんが経営されています。
西村宗さんのサラリ君がシャッターに!ここは産經新聞の販売所なのかな。再び線路を渡り、駅から南の方を歩きます。
紀伊田辺駅近くの「レストランもみの木」は八年前に来た際に夕飯を食べた店。
扇ヶ浜に向かう途中にある理容店、”髪を創造する パーマ CUT SALON”、イラストがかっこいい。
昨日歩いていて気になった「珈琲館サバ」に入りました。店内にはステンドグラスが。
喫茶のはしご、カフェインは控えてレモンスカッシュを。
「珈琲館サバ」からすぐの扇ヶ浜へ。一人になった時間あたりからちょっと曇って来ました。雨は大丈夫そうです。
扇ヶ浜は砂浜が扇の形をしているのでその名前がついたそうです。車の免許を持っていない者としては、駅から徒歩10分ほどで海まで行けるというのに魅力を感じます。海がある街にいつか住んでみたい。
公園にある海の生き物や乗り物の遊具がかわいい。誰も見ていないなら股がってみたかったのですが、子供を遊ばせているお母さんがちらほらと。
駐車場脇にある岸壁には地元の子供達による海の生き物の絵が描かれています。それをながめながらぼんやりと過ごす時間。昨日はここに寄れなかったので、もう一度扇ヶ浜に来てみたのです。
おじさんが犬を連れて散歩しています。…あれ?どこかで見た事があるような。
トートから冊子を出して確認してみました。犬が同じ、おじさんも洋服が違うけれど同じ方です。あ、散歩のルートは違うようですね。有名人と遭遇したような、偶然の不思議な出来事でした。
昨日と違って海はどんよりとしているので扇ヶ浜から離れ、街歩きを再開させます。
今朝も気になっていたかわいいポスト。
そして今朝は慌てて撮っていた「小山安吉醸造元」の看板、落ち着いて別の角度から撮影。
四角く刈られた植木が気になっていたので撮りました。昨日のように今朝もお話を聞きつつ、気になる所を撮ったりして歩いていたのですが、ぴたっと私の横に付いて話しかける方がおられたので撮りたい所や瞬間が漏れたりしていたのです。一人で過ごす私を心配して下さったのかもしれませんね。申し訳ない。
バス停のトリコロールと木のベンチ、奥に見えるのは見てみたかった「隅田湯」。開いていれば入りたかったのですが日曜休み。その後、2017年閉業だそうです。
町名から”片町風呂屋”と呼ばれていたそうで、桶や下足札、ロッカー札などに”片町風呂屋”と書かれていると読みました。きれいな銭湯だったとか。
今日も「マルコ洋装店」。曇っている日バージョン。
「家具のかわくま」の軒下にある板はツバメが巣を作れるようにしてあるのかな。店は閉業されています。
曇り、そして夕方バージョンの「婦人服ユリヤ」の横から、そして前から。昨日は街路灯の影が入っていたけれど、それはそれで気に入っています。
道分け石を今日は二方向から。”左 くまの道”、下に小さい字で”すくハ 大へち”とあるのは直進すれば大辺路に行けるという事。
そして”右 きみゐ寺”。
現在は閉業されているそうですが、「こども服 小間正」の字体が好き。
「リビングハウス 明治屋」は金物屋さん。掘り出し物が見つかりそうで入ると危険。こちらも現在は無いみたいです。
「ヤングショップ ウエシバ」は男性衣料品の店。日焼けした写真が昨日から気になっていました。
湊本通り商店街には”M”の旗が。
「レディースファッション チバ」の字もいいな。こちらも閉業されたそうです。
看板の木が印象的な「レア・ツムラ」はかばん屋さん。
夕飯は「宝来寿司」でひとはめ寿司を持ち帰り、ホテルの部屋で食べる事に。
NHK杯のエキシビションが映っており、作ってもらう間はテレビを見て待ちました。
ツアーメンバーのお一人がお店に来られました。彼女は帰りの電車で食べるそう。この後に「鈴屋」で買い物をしたいけれど帰りの電車の時間があるから焦っておられ、私ができあがったひとはめ寿司を受け取って「鈴屋」まで持って行ってあげる事にしました。
彼女もツアー中に一人行動をされていて、こうやって夕方まで一人で楽しんでらしたりで、最後にこうやって少し交流したのが面白かったです。類は友を呼ぶ?
無事に「鈴屋」でひとはめ寿司を渡して別れ、ホテルに戻る前に私は再び喫茶のはしご。
まずは「べる・かんと」でアイスコーヒー。
サイフォンで淹れたコーヒーをフラスコから氷が入ったグラスに入れるというのを見たかったので珍しくアイスコーヒーを頼んだのです。ただ、恥ずかしかったのでその様子を撮れなかったのが残念、完成写真のみです。
マスターは「荻窪邪宗門」で飲んだコーヒーがきっかけで大阪の喫茶学校に通ったそうです。マスターの故郷、田辺でこちらを始めたのは昭和53年。マジックの講習会もされているそうです。
常連のおじさん達の健康話を聞きながら、田辺に住んでいるような気分に。
LED看板にはちょうど"アイスコーヒー"。 暗くなって来た16時半、移動します。
すぐ近くの「田辺ステーションホテル」にある「喫茶ステーション」へ。昨日は二階のレストラン、今日は地下一階。パンダの絵が飾られたフロントの隣にあります。
ゲーム機のテーブルでコーヒーを。先ほどは冷たいものを飲んだので今日の喫茶は温かいコーヒーで〆ます。
こちらでもテレビはエキシビション。
17時過ぎには真っ暗。駅前の弁慶像はライトアップされています。ひっそりとした暗い道を一人で歩くのはこわいので駅前からタクシーに乗ってホテルに戻りました。
部屋に行く前にホテルとつながっているスーパーの「オークワオーシティ田辺店」に寄って売り場を覗いたりも。
日曜の夜だからでしょうか、昨日よりも静かで、泊まっているのは私だけなんじゃないかと思うほどです。
2018年現在のニュースによると、こちらの敷地は今後田辺市の新庁舎が移るとか。オークワは2020年3月を目処に終了?ホテルはどうなるのかなあ。
ちびまる子ちゃん、サザエさんを見ながら早めの夕飯。メインは先ほど「宝来寿司」で買ったひとはめ寿司。
ひとはめというのは”ヒロメ”というワカメと同属の海藻。すし飯にみじん切りをした赤しそを混ぜ、中心にしめ鯖を入れて型押しし、ひとはめで包んだものです。他にも厚焼き玉子が入ったものやサラダ巻き、梅味など種類があったので、食欲があるこの時ならもう一種類食べてみたかったほどのおいしさでした。
昨日の食べ過ぎで胃が膨らんだのでしょうか。持ち帰るつもりだったいただいたものを食後のおやつにします。
まずは「室井製パン所」の”フライ 揚げパン”。パッケージのデザインが素敵ですね。
続いて「七福堂」の”田辺っ子”。
「ララロカレ」の”くまぐすあんぱん”のこしあん。
明日はおみやげを買ったりで荷物が増えるから少しでも食べないと…なんて理由をつけて食べ過ぎました。
明日は夕方の電車に乗るまでの時間に行きたいけれど行けていない所や(日曜が休みだったりで)、お土産を買いに行ったりという日。前半は田辺在住のお二人にお世話になります。
今日のツアー解散時に、もう一泊して田辺を楽しむ私を案内するという話を提案していただいたのです。ツアー中に言葉を交わしていないお二人だったので緊張するし、申し訳ないしで一瞬悩んだのですけれど、滅多にない経験だし私には珍しい行動なのも面白くなってきて、厚かましくお願いする事にしました。
駅のロッカーに預ける荷物を整理してお風呂を済ませ、「ごめんね青春!」や「やべっちFC」を見たりしてこの日は終了。
(2018.5.12 更新)

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