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アサヒビール大山崎山荘美術館で2010年の12/15から2011年の3/13まで展示をされていた「山荘美学」。
画家の日高理恵子さんと映像作家のさわひらきさんの展示。阪急電車に乗っているとポスターが貼られており、行こう行こうと思いながら足が向いたのはギリギリの3/11でした。
西京極から各駅で6駅、近場の遠足です。
久しぶりの大山崎。平日の金曜という事もあり静かな駅前。懐かしいシールが貼られた窓やこちらを見ているような目のイラストや。
阪急大山崎駅から歩いてJR山崎駅方面に。ホテル一階にある「tabi tabi」という店でお昼ご飯。通りかかって入ってみました。
この日の日替わりランチはミンチカツ、人参・れんこん・ごぼうの煮物、水菜のごま和え、ひじきの煮付け、大根サラダ、ご飯、味噌汁、お漬け物で800円。

お腹が膨れたので店を出て美術館まで歩きます。
人とすれ違う事が無く、もしかしたら今日は臨時休業ではないだろうか?と不安になりながら趣きのある道を少し早足で歩きました。人の気配があれば安心してもう少しゆったりと歩いていたでしょう。
美術館までののぼり道は食後のいい運動になります。
今日のどんよりとした空に、木の枝や葉が映えていてながめたり写真に撮ったりしながら。
ここで私の身に何かあったら気付いてもらうのはいつだろう。そんな事を考えてしまうひたすら一人の道。
山荘への進入路として造られたトンネル、大山崎山荘琅玕洞(ろうかんどう)。登録有形文化財です。ここから先は車が入れません。
山荘に到着。大正から昭和初期にかけて加賀正太郎氏によって建築されました。美術館として開館したのは1996年。
門灯のデザインも素敵です。
これは暖炉の煙突。

本館の入り口から入ります。さわひらきさんの展示は本館のほうでされていました。常設の民藝の展示も本館で。
本館の二階には喫茶室があるので少し休憩をしました。
注文したものを持って来てもらうまでテラスから景色をながめます。
コーヒーとオレンジケーキをいただきました。
使わなかったけれどスジャータのふたには「3月21日の花 まんさく 呪文、霊感」。
新館は安藤忠雄氏設計。こちらで日高理恵子さんの展示と、常設されているクロード・モネの「睡蓮」が展示されていました。日高さんの見上げた作品とモネの見下ろした絵が同じ場で展示されているのが良かったです。
私が行ったのは地中館(地中の宝石箱)。この翌年に山手館(夢の箱)が開館しました。
さわさんの作品も日高さんの作品も大山崎山荘という場所に前からあったのに気付かなかったような溶け込み方でつい予定より長居をしてしまいました。図録が完売で残念!
到着して中に入ると観に来ていた方々の気配に安心したのですが、帰り道はまた一人。住まいから離れていない場所で日常を忘れる事ができる時間でした。
JR山崎駅と阪急大山崎駅の間にある「Boulangerie Etretat」に寄ってパンを買って帰りました。
部屋に戻って買ったパンを写真撮影。
撮り終えて食パンを包んで冷凍したり片付け終えてから一息つこうとテレビをつけたら…信じられない光景が映っていました。ドラマではなく、現実にあった事。部屋に着いて片付けている頃に大きな地震があったようで、こちらも少し揺れていたらしい。
その後もテレビ前から離れられず、地震直後の映像や津波の映像や…被害を受けたわけではないのに気持ちがひどく沈み、お昼前後のいい思い出を忘れてしまうような日でした。

直接結び付くわけではないのに大山崎に行くのがこわくなっていました。帰って来てからの一連の記憶がふとした瞬間に蘇るのです。また何か起こるのでは、と悪く考え過ぎてしまいました。
震災の記憶は消えないけれど、年月が経つにつれて大山崎にはちょっとしたきっかけが何かあればひょいっと足を運べたように思います。そのきっかけが無いまま大阪に引っ越し、大阪からも遠く無いし駅を電車で何度も通過しているというのに降りる事が無いまま5年も経っていました。
5年ぶりの大山崎。久しぶりに降り立てたきっかけはくるりのスタンプラリー。本当にちょっとしたきっかけで来る事が出来ました。
駅から近い、「hermit green cafe 大山崎店」。こちらでスタンプを押し、なんとなく阪急電車の車体に近い色合いのざくろソーダを飲みました。飲んだり食べたりしながら窓から電車をながめられるなんて!心が躍ります。
未だ大山崎山荘美術館には行けないでいますが、次は誰かと一緒に行ってみようと思います。
(2017.1.25更新)

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