2017.8.4−6 松本

2013年から二年に一回ペースで行っている松本。今年も夏に行ける事になりました。
今回もほぼ同じ場所、おなじみのルートがメインの旅。好きな景色や物がその場所にあるかどうかを確認するように撮り歩いているので見た事がある画像ばかりになっていますが、よかったら見てください。

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8/4(金)。前回は特急しなの一本で松本駅まで行ったのですが、前年のダイヤ改正で大阪発着が廃止になってしまったので新幹線でまずは名古屋に向かいます。8時前には乗車。
新大阪発となるとやはり「米屋のおにぎり」のだし巻き弁当。また!?って感じですが、前に食べたのは関東に行った2月の末。塩むすび二つとだし巻き、枝豆と梅干しという私の好きなものばかりが詰まっていて量的にもちょうどいいお弁当なのです。
新幹線だと名古屋駅まではあっという間。ここから松本駅までは二時間ほど。
特急しなのに乗り換え、一時間ほど乗っていると青い空と緑色の景色が広がります。
川に沿って走る時間。朝が早かったので眠りたい気持ちもあるのですが、非日常的な景色を車窓からながめていると眠気も吹っ飛ぶのです。車の免許を持っていたらこういう空気と水がおいしそうなところで暮らしてみたい。もともとが都会で育ったわけではないし、今も大阪市内ではあるけれど不便な場所に住んでいたりするので住む場所の事をよく考えます。
11時過ぎに松本駅に到着。駅のホームには毎年8月の第一土曜に開催される”松本ぼんぼん”の提灯がぶらさがっています。
初めてこのタイミングで来た時にはこの光景に何だろう?と驚いたのですが、今では”松本ぼんぼん”に合わせて松本に来るようになってしまいました。
駅に飾られている七夕人形。松本の七夕はひと月遅れて行われるのです。
明日の”松本ぼんぼん”を知らせるのぼり。
この年の5月に閉められた「とんかつ カレー たくま」の前を通って外観を撮っておきました。最後に行ったのは四年前、もう食べられないんだなあと思うとさびしい。
英語でもあいさつが書かれています。
二十代の頃にはバスで頻繁に来ていた松本。量が多くてもその当時には平気で完食していましたよ。
二年前に来た時に定休日でもないのに休まれていた「カレーの店 デリー」。この年の7月に閉店されました。こちらも好きだったお店のひとつ。決まってポークカレーを食べていました。
すぐ近くの蕎麦店「野麦」は長蛇の列。暑い中を待てる程度の列では無さそうなのでこの界隈は諦めて別の店で昼食をとる事にしました。
台風5号のせいでしょうか、かなりいやな暑さ。前の月の20日に発生してからのろのろと動いている。
通るたびに撮る「人形の緑屋」の七夕人形ポスト。
「三城」に来てみました。雑誌「ミセス」の付録で伊藤まさこさんの”松本案内”に載っていて気になっていたのです。予約をしていなかったけれど確認したら入れました。
日本酒ときのこのおろし和えから始まり、ざる蕎麦、そしてお漬物。すべてがおいしかった!注文をしていなくても運ばれてくるコース仕立て。店内での撮影は禁止。
次に向かったのは「喫茶山雅」。1965年から松本駅前にあった「純喫茶山雅」がこの年の2月に復活したのです。松本山雅サポーターではない二人がおじゃまします。
今日はマツ(松田直樹選手)の命日。亡くなった13:06に合わせて店内にいられたのはよかったかも。心の中でお参りをしました。
ガンズくんと一平くん。
選手の人形やPaul Winter & Carlos LyraのThe Sound of IpanemaのCD(反町監督チョイス?)が飾られていたり、ユニフォームが飾られていたり。
今季の写真とマツが山雅に入った年の写真。過去にマリノスに属した選手もいるし、他チームであっても知っている選手が多々いるので見ていておもしろい。
夫はホットコーヒーを。カップとソーサーはお店のオリジナル。コーヒーもオリジナルのブレンド、「純喫茶山雅」時代のオーナーの娘さんが監修されているそう。
私はカフェラテを。描かれているのは”ヤッフィー(YAFFY)”。松本山雅FC設立50周年記念事業PRマスコットベアとしてスタートし、この年の3/18に「喫茶山雅」のマスターに就任。
写真を撮っているとお店の方がガンズくんやヤッフィーのぬいぐるみをセッティングしてくれました…本当はマリノスサポーターです、すみません。マスコットに罪は無いので撮らせてもらいました。
トイレのマークもサッカー仕様。
他のお客さんが食べてらっしゃるランチもおいしそうだったので、機会があればまた来たいです。
七夕人形ずらり。
「信濃毎日新聞松本専売所」の建物と「そば処 こばやし」の看板が目前に。ここを曲がればいつも泊まっているホテルです。
「松本ホテル花月」、名前も場所も変わっていないけど外観が少し変わりました。経営効率や集客力の向上を目的に2015年の末にアゴーラ・ホスピタリティーズに運営を託し、2016年1月に一旦閉館して改装、そしてその年の春にリブランドオープンしたのです。
どこかアットホームな感じがよかったのですが、それが少し無くなっていたのをさびしく思いつつ、荷物をフロントに預けて再出発。

「スタンディング 8オンス」はホテルの向かいにあるので呑んだ後にすぐ部屋に戻れるのがうれしい。
マネキンが並ぶ店、夜はこわいので見たくないなあ。
今回も「甘味喫茶 塩川」へ。1933年からされており、松本に来た時には大半は寄っているんじゃないかな。二十代の頃に教わり、大好きになったお店です。ここのところは夏にばかり来ているからいただいていないけど、寒い時期にいただいたおしるこやぜんざいもおいしかったです。
暑い時期はやはりクリーム系を。私はあんこをたっぷりいただきたいのでクリームぜんざい、夫はクリームあんみつ。あんこはもちろん自家製です。
これは昔にいただいたマッチ、今もあるのかな。茶系なのや横長タイプ、あとシンプルなデザインが好きで、気に入っているマッチのひとつです。
街を散歩しながら次の目的地に向かいます。
「珈琲まるも」、「松本市営上土団地」とピンクの提灯がある風景。
「八百屋おやおや」も確認するようにそばを通る。
これはバラ?大きな花に驚いて思わず撮ってしまう。
「Gargas」に到着。松本に来たらやはり寄りたいお店。二年ぶりに会ったご夫妻と近況などを話しつつコーヒー休憩。ビスケットを付けていただきました。しかもおまけでスイカを!スイカを自ら買って食べる事は無いのですが、初めておいしいと思ったかも。
いただいたフリーペーパーは手書き文字で作られていて読み物としてもおもしろい。
買ったものはコーヒー豆のブローチ、紙箱作家の梅川茜さんの冊子。
冊子は「Matsumoto Walking Guide」、松本の工房やお店とともに店主の松本でのおすすめの過ごし方などが載っていたり。最後には地図も付いているのです。
こちらは過去にいただいた「Gargas」のマッチも載せておきます。ブック型で水玉に”G”というシンプルな表のデザインが素敵。
また伺いますね!
深志神社、まつもと市民芸術館を通り、また散歩。松本の伝統民芸品、松本てまりのデザインマンホール蓋は色違いがいくつかあります。
行くと必ず欲しいものと出会ってしまう危険なお店「陶片木」へ。買い物だけでなく、こちらは店内に大切に並べられたものをギャラリーのようにながめているだけでも幸せな気持ちになれるのです。
ところどころ、商品に言葉が添えられているのも良い。レモンジューサー、買えばよかったと後悔中。使いやすさだけでなく、見た目のかっこよさにも惹かれました。
猫のモモちゃんもいるのです。寝ていたのであまりかまわなかったのですがかわいかったなあ。2019年3月に亡くなったと聞き、さびしく思っているところです。
買ったものはひとつひとつ丁寧に包まれているのがまたうれしい。
紙袋の底にも段ボールで補強されているところもうれしいのです。
紙袋の片面にはお店の名前、もう片面には猫。こちらもひとつひとつ貼ってらっしゃるのを感じられて買い物をしてよかったと思えるのです。
一緒に入っていたメッセージの紙も素敵。店主さんのあいさつとホームページのアドレスの案内。
『陶片木のうつわたち。ブルーな日には少し後ろからエールをおくったり、たまにはいっしょにいじけたりはじけたり そんな貴方の人生に少しだけ…。』と猫のブローチとともに。二つのうちの一つはおみやげにしました。ブローチだけでなく猫モチーフがたくさんあります。
小さな黄色いお皿と目玉焼きが描かれたお皿。この玉子つながりのような組み合わせに店主さんが褒めてくださった。そして菓子楊枝も購入。
昭和2年に建てられた「ミドリ薬品」、「中央電機商会」の光速エスパー。この二店も松本に来るたびに見ておく好きな光景。
松本城。いつもと同じ角度からながめるだけでも寄っておきたい。
そしてホテル近くに戻って来て「小松パン店」で買い物を。
そして一旦ホテルに戻り、チェックインを済ませます。先ほどはチェックインができる時間になっていなかったのでフロントで荷物を預かってもらっただけでした。
手続き中に出していただいたジュースとお菓子。ぶどうジュースとりんごジュースを選べたり、おしぼりも出していただいて以前との変化が!
ホテルのパンフレットも大きな変化。”民藝フィロソフィ”、”ながのテロワール”など、今までの「松本ホテル花月」に無かったようなカタカナが目立ちます。
予めホームページで確認をしていたけれど、実際に来てみて、そしてリーフレットを見て館内のレストランやコーヒーショップにも変化があるのを感じて少しさびしくなりました。
リブランドされる前のパンフレットは柚木沙弥郎によるものでした。もうこれじゃないのだと思うと貴重なものに思えて来ました。大切にします。
旧パンフレットの中身も見返すと大きめな写真でロビーとコーヒーショップ花月、レストラン寿城がテキスト無しで載せてあり、柚木さんの作品が散りばめられた”信州松本民芸の旅マップ”は松本在住のエッセイスト白澤孝一さんの「民芸の旅」より抜粋された文章が載っていたり、素晴らしいパンフレットだったのです。
どちらが良い悪いは無く、まだ慣れていないだけ。新しくなった事で良くなって行く事も多々あるでしょうし、これからも松本に来たらこちらに泊まります。
部屋は旧館を予約していたので以前と変化はありません。たまたま前に泊まったところと同じ713号室、柚木さんの猫がいる部屋でした。
浴衣からパジャマになっている!そして大浴場に行く時用のカゴが置いてあったり、部屋のスリッパがい草仕様になっていました。
旧館を選んだ理由は窓から松本城が見えるのです。
昼過ぎに行った「喫茶山雅」も見えますよ。こちらはすぐ近く。
「小松パン店」で買った牛乳パンをいただきます。長野の数店の牛乳パンの袋を持っているけれどこちらは初めて。クリームが得意でないため、夫に手伝ってもらいました。
部屋でテレビを見たりしてくつろぎ、夕方に再出発。
「スタンディング 8オンス」にも明かりが灯りました。お腹に余裕があれば夕飯の後にはしごをしたい。
今回も「しづか」へ。遅い時間に来がちだったので19時前に入店するのは初めてかもしれません。
初めてのカウンター席に緊張しつつ、まずはビール。暑い中をよく歩いた一日だったのでおいしい!
おでん、万願寺唐辛子を頼みました。
そして絶対に食べたいとうもろこしの天ぷらを。おかわりしたいほど好物です。
地鶏の焼き鳥は塩で一本ずつ。その頃には日本酒をいただいていました。
鯵のたたき、香の物で終わりにしました。
朝から色々なものを食べ過ぎているので、炭水化物は控えておきます。
三代澤本寿の暖簾を間近で見ながらの食事で贅沢な夜でした。
夏に来るととうもろこしの天ぷらがいただけるからうれしいけれど、他の季節にも食べに来たい。旬のもの以外ではナポリタンもいつか食べてみたいです。
「スタンディング 8オンス」へのはしごは諦めて明日に行く事に。ホテルに戻ります。
ホテルの一階にできたレストラン「I;caza[ikaza]」をそっと覗く。旅の最終日にはこちらでモーニングをいただいてみます。
部屋の窓からは夜の松本城。
21時前だというのにいつ眠ってもいいようにシャワーを済ませ(夫は大浴場へ)、テレビを見たりして部屋でのんびり。明日は二人で行くのは初めてな場所へ行ってみる事にしたので早めに休みました。
(2021.3.9 更新)

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