2016 秋 奈良

同じ関西なのにこの数年はなかなか行けないでいる奈良。そんな奈良にこの年は二ヶ月続けて行きました。
奈良には高校の頃からの友達がいるので、行き先の大半は過去に友達から教わったところが多いのですが、今回は新しい店にもいくつか行きましたよ。
diary上でも過去に載せていますが、こちらが完全版という事でよかったら見てください。

9.10 / 10.14  ←数字をクリックするとその日に移動します。

       
9/10(土)。夫は前日に飲み会でそのまま実家に泊まったため、奈良で集合です。
9/15にある春日大社の末社「采女神社」の例祭、采女まつりの提灯が。
洗濯バサミで吊られているビニール鹿。私が生まれるよりも前から存在しており、見かけるとつい撮ってしまう。
鹿と八重桜のマンホール。
夫と合流し、「珈琲と定食 minamo」へ。2014年12月に米屋だった古民家を改装されてオープン、初めて伺います。元くるみの木のスタッフさんだそう。
この日の定食はバターナッツかぼちゃのコロッケ、小松菜のミネストローネ、オクラの白和え、ご飯。プラス300円でコーヒーを付けてもらいました。
トイレを借りたら、お家の中におじゃまするような内装がよかった!
トマトと鶏肉のカレーやデザートもおいしそうでした。また来よう。
この年に「MIA'S BREAD」の椿井店がオープンしていたのでパンを買いました。現在はこちらを閉められて、勝南院町にあるならまち本店で営業されているようです。
奈良の町をぶらぶらするのも楽しいけれど、今回、奈良に来たきっかけは「奈良少年刑務所」の矯正展なのです。
近鉄奈良駅方面まで戻り、バスに乗って移動をします。
般若寺のバス停を降りて歩いていると「喫茶・お食事 ミッキー」のかわいい看板が。
矯正展のポスターが少年刑務所で開催されるとは思えないかわいさ。
住宅街や般若寺につながる道を通り、5分ほどで目的地に到着です。
「奈良少年刑務所」は明治政府が千葉、金沢、奈良、長崎、鹿児島に作った”五大監獄”のひとつ、「奈良監獄」が前身。1908年に竣工された貴重な建築物。
老朽化で2016年度末で閉鎖される事が決まり、これが最後の矯正展なのです。
ロマネスク様式の正門を実際に見られて感動。外から長々と見学している私たち。
まずは施設見学のために並びます。高い壁沿いにたくさんの列。普段はあまり並ばないほうだけど、これは絶対にはずせないので暑かったけれど耐えました。
施設見学はあたり前ですが撮影禁止。受刑者の人達が生活しているエリアですものね。今回に限らず、見学時は緊張感を持って説明を聞いたり覗かせてもらったり。二十代の頃に網走刑務所を見学した時から刑務所や拘置所に興味を持ってしまいました。
受刑者の方達が作った家具や小物等が販売されているのを見たり、施設のレプリカや受刑者の書道などの展示を見て歩きます。”自由”と書かれている!
刑務官の昔の制服や、刑務所の昔の看板などの展示。
そしてついやりたくなる性格テスト。今回の結果は…繊細さがスゴイ。あとは怒りっぽさ、良く見せたい気持ちが高め。めちゃくちゃ欠けているのは朗らかさ…(ちなみにこれは夫も)。
”被収容者の食事(一例)”として紹介されています。けっこう充実している!
朝食はごはん、味噌汁、味付海苔、納豆、しそふりかけ。
昼食はごはん、ポークカレー、コロッケ、刻みキャベツ、らっきょ漬、フルーツ缶。
夕食はごはん、中華汁、鶏の唐揚げ、もやしゴマ和え、味付け小魚 。
14時からの”奈良矯正展”開幕セレモニーに合わせて私たちも外へ。既に人がたくさんで背後から見学する事に。
「奈良少年刑務所」のキャラクター、なしかんくん。
特別矯正監を務める杉良太郎さんと、矯正支援官のMAXによるテープカットがありました。餅つきや会場の視察もされたそう。
杉さまに接近。さすがのオーラがあります。
「奈良地検広報」のキャラクター、なっち。なしかんくんといい、鹿に頼り過ぎているのではないか?
正門のそばで来場者と交流するなしかんくん。正面からの顔を撮れずじまい。
その後も数回、内部の見学会は行われましたが、矯正展はこの年が最後。この翌日にも開催されました。
こちらは庁舎。5つの収容棟が放射状に延びています。
14時半過ぎに刑務所を後にします(出所!)。受刑者が散髪をしてくれる「若草理容室」は8/31で閉店、間に合えば切ってみたかったなあ。
建物は保存、活用され、2022年頃に監獄史料館やホテルが開業する予定。独房がどのように客室になるのか興味津々。泊まってみたい。
門のそばにある”殉職刑務官之碑”。1950年あたりは所内が荒れていた時代があったそうで職務で亡くなられた方が数多くおられたのだとか。
バスの中から鹿を発見。
そして鹿のデザインの奈良交通。これは昔から好き。
近鉄奈良駅でバスを降り、また奈良の町をぶらぶらと歩きます。観光気分で見てしまう、「中谷堂」の高速餅つき。
散歩しながらたどり着いたのは2015年11月にオープンした「鹿の舟」。「くるみの木」のオーナーの石村由起子さんがプロデュースされた複合施設です。
レストランと喫茶室の「囀(さえずり)」で休憩をする事に。
入ってすぐのところに飾られている小さな赤い靴下がかわいい。
mina perhonenのtambourine柄のソファに案内されて喜ぶ私。夕方近くで少し空いている時間だったので念願のソファを撮らせてもらいました。
飲み物はオオヤミノルさんのSpecialハーブオーレを。大和なでしこ卵と塩もみきゅうりのサンドイッチは分けて食べました。
「鹿の舟」の建築設計は中村好文さんだったり、ロゴマークが望月通陽さんだったり、総合デザインが山口信博さんだったり、とても豪華な顔ぶれ。居心地が良いわけです。
お菓子などの販売もされており、この時に入荷していた「Maison romi-unie」のクロケットを購入。キャラメリゼされたアーモンドが入ったクッキーです。
近日中に見に行く展示があり、手みやげに喜んでもらえそうなオリジナルのお菓子を選びました。付けていただいた紙袋がうれしい。
「繭(まゆ)」は観光案内施設。木の柱の中には奈良の事を学べる本がたくさん並んで閲覧ができます。
蚊帳が吊るされた読書スペースもあります。
「竃(かまど)」は食堂になっています。今度はこちらでお昼ご飯を食べてみよう。
奈良に観光に来た人が楽しめる新たなスペースができて、次に行くのが楽しみ。
”ナラ・ポリス”を略して”ナポくん”。角は警察の無線機のアンテナ、パトカーの赤色灯をイメージされているのだとか…。”奈良”の”人々(ピープル)”と”平和(ピース)”を守る意味を込めた”ナピちゃん”もいるらしい。
今夜は奈良で夕飯を食べて帰る事にしており、行き先は近鉄奈良駅からひとつ移動した新大宮駅近くにあるお店。
電車に乗ったらそこには奈良に住む友達がいてびっくり!冒頭に書いた、高校の頃からの友達です。偶然の再会ってあるものですね。ご実家は近鉄奈良駅が最寄りだけど、ご結婚をされてから西大寺にお住まい(この当時は)。
今から夕飯を食べに行くという話をしていたら流れで一緒に行く事になりました。
行き先は「俵」。ここも若い頃に彼女と何度も行った店。選べる付き出しからボリュームがあり、どれもおいしくて良い店なのです。この日は食よりおしゃべりがメイン。
久しぶりに会ったけれど手紙ではやりとりをしており、それを補うようにあれこれとたくさん話しました。夫と彼女がゆっくりと会うのは滅多に無い事だけど、通っている美容院が同じという共通点があります。
二十代の頃は頻繁に会って夕飯を食べに行ったり、朝に待ち合わせて夜まで食べて歩いてお茶をしてという充実のおでかけをよくしていた私たち。奈良と大阪は近いようで遠いけれど、またこうやって会って食事ができるようなタイミングがあるといいなあと思いながら大阪に戻りました。
(2020.7.30 更新)

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