2020.1.17 デザインあ展

楽しみにしていた「デザインあ展」。関西では滋賀県守山市にある「佐川美術館」での開催。
土日祝は入場制限があったりでなるべく平日の観覧を呼び掛けられているほどだったので、迷わず平日に行ってみました。

1/17(金)。JRで守山駅まで行き、駅からすぐの「ステーキ&グリルOKAKI守山店」で昼食を食べる事にしました。
セットのスープとサラダ。
私はハンバーグ、夫はステーキの丼です。近江牛のおいしさなのか、普段あまり牛肉を食べないのもありよけいおいしく感じました。
食後にオレンジジュース、夫はコーヒー。
守山駅から近江鉄道バスで35分、佐川美術館に到着。
こちらの美術館は佐川急便の創立を記念して1998年に開館していて、設計と施工は竹中工務店。
曇り空の日でなかったらもっときれいな光景だっただろうけど神殿のようにも見える三角形の屋根の建物が琵琶湖をイメージした水庭に囲まれています。
美術館入口までのアプローチが長いのもこの景色をゆっくりと楽しむためのものなのかな。
遠くに見える水面の像は蝦夷鹿。
さて入ります。
まず ”「あ」になろう!“、「あ」の一部になって写真を撮りました。長蛇の列になっていなかったので平日だからですね。
『観察のへや』からです。
”つめられたもの”。
一列になった食材の先にある四種類のお弁当、食材の詰められ方の観察です。
”たまごの変身”。
同じたまごから始まっても調理や手順が違うとゴールはまったく違うものに変わっていくという観察。
左から炒りたまご、錦糸たまご、たまご焼き、目玉焼き、ゆでたまごをつぶしてたまごサンド、ゆでたまごを半分に切ってお弁当に。
”梅干しのきもち”。
穴の下から顔を入れてみたら、お弁当の梅干しになれるのです。
”マークだけの群れ”。
身の回りにあるマークがどんなものにどんな風に使われているのかを観察。
マーク以外の情報が無くても何なのかが大体わかりますし、当たり前になっていて見過ごしているものも。
”抽象度のオブジェ”。
抽象化の度合いで伝わり方がどう違うのかの観察。
グラデーション状に並んでいるリアルな人間の形からよくあるトイレのマーク。
”マークをつくる”。
色々なパーツを自由に組み合わせてオリジナルのマークをつくるコーナーなのですが、不気味なものができあがってしまいました。
”いれもの二十面相”。
動画を少し。
 
回転しているとアニメーションのように見えるゾートロープというアニメーションの手法で、用途が同じ容器の共通点や違いを観察。
醤油差し、目薬、ペットボトルが並んでいるのが回ります。
”なかみのかたち”。ジョウロや牛乳パック、ハンドソープなどの容器から液体が出てくる瞬間の立体。
”器のモンタージュ”。木でできたパーツを組み合わせて色々な容器を作るコーナー。混み合っていなければ新しい容器を発明できたかも?
”アン・ドゥ・トロワ”。普段、あたり前のように行っている動作を三つの瞬間で切り取って表現している作品。これはけん玉、ですね。
”あの手 この手”。
テーブルの上に手だけが出ていて色々な作業をしている映像。まず道具が無い手だけの映像を見て…
何をしているところなのかを想像し、道具の形や手の動きの関係を観察するコーナー。
”○回の動作”。
モニターの前で手をたたくと、手を叩いた回数の動作が映像で映し出されます。
一回は閃いた時のポーズ。
三回は手刀をきるポーズ、四回は4拍子の音楽を指揮する人…
また、同じ回数でも別の動作が出て来たりもしました。
”全国名字かずくらべ”。
全国のおよそ8万の名字が並んでおり、四角の大きさは名字の人口に比例しています。
私の旧姓、大きい!今の姓はちょっと小さめ。
”目には「め」を 歯には「は」を”。
遠くから見ると普通の写真なのですが、近付いて見ると耳には「みみ」、横髪には「よこがみ」という文字が。
私たちが普段見ている世界をことばに置き換える事で、物と名前の関係を観察できるという展示になっています。
”かんばん「あ」”。
街中にある文字を集めてそのフォントの「あ」の一覧。文字が変わるだけでどんな店っぽいかを予想するのも楽しい。
のらもじと呼ばれる街中の文字を分析し、フォント化していくのも楽しくて、既存の文字からラインの癖を読み取り、それをフォント化する過程も楽しめました。
”名は顔をあらわす”。
画面に名前を入力するとその名前が顔になるコーナー。
「かわばた」、それと夫の名前。顔と似ているかなあ?
”デッサンあ”。
番組ではおなじみのコーナーを実際に体験。12席用意されており、座った場所によって色々な角度でデッサンします。
地域によって描くものが違うようで、こちらは信楽焼のたぬき。
描いた後にスキャンすると大型モニターに映し出されます。席の番号順に映像が流れるので、モデルがぐるぐると回転するように見られるのも楽しいのです。動画を録りました。
”2013年「デザインあ展」より”。2013年開催の「デザインあ展」に出品された作品。
「ごちゃまぜ文庫」、「つみき寿司」。2013年の時には触って遊べたそう。
「しょうゆをさす」、醤油差しの断面ですが、普段は見えていないものの動きを想像するというコンセプト、醤油を差す時の器と醤油の関係の観察。
「お寿司の解散!」ものの構成を分解。解散シリーズ、好きです。
「ちょうどいい」、ちょうどいいサイズはどれかな?
”もんどころ”。
「もん」を描く「もんどころ」。難しそうだけどコンパスを駆使して丸と直線で家紋を描けてしまうという発見があります。
たぬきや家紋を描いたり、ここまでかなり楽しんでいる私たち。
”番組「デザインあ」より”。
放送してきた映像を流すコーナーで一休み。
次は『概念のへや』です。
”しくみ寿司”。
本来はうまくいく仕組みでも回転寿司に当てはめるとかみ合わないというおもしろい映像の展示。
”歯車になる”。
歯車の中に入って用意されている仕組みにかみ合えるかの体験型の展示。かみ合うと音が鳴ったりライトがついたり。
”じかん模型”。
時の流れをどのように区切り、使い分けているのか。色々な時間の捉え方を観察する空間。
壁に映し出される「あ」。
”はやい「あ」”。
「あ」を映す10台のカメラで1/10秒の速さに切り替えて作るアニメーション。
”じかんのかたち”。
時間を表現する様々な形。
最後の部屋、『体感のへや』に入ります。
番組のオリジナルソングやそれに合った映像が四方の大きな壁面に映し出されて、映像と音に囲まれている空間。
番組に合わせて音楽も好きな私はここを一番楽しみにしていたかも!
家紋の映像”森羅万象”。音楽は小山田くん、歌は大野さん。
”ガマンぎりぎりライン”。
身近なもののバランスが崩れるまでの変異を合唱と合わせているコーナー。一方は本編の映像、残り三方は合唱団で構成されている!
”「あ」のテーマ”。
番組でもおなじみの曲に合わせて「あ」が四方のスクリーンに様々な動きをします。子供たちが興奮して走り回っていたのが印象的。
”解散!”。
番組以上にたくさんの解散が見られて楽しい!見入り過ぎて写真に残したのはかっぱ巻きの解散のみ。
好きなタイミングでこの部屋に入ったり出たりできるのですが、時間があればもう一回ずつ見たかったほど楽しめました。
”ひと ひと ひと”。
人と人が隣だったり向かい合ったりする時、ちょうどいいと感じる距離はどのぐらいかを体感できる空間。私は距離があればあるほど安心します。
映像の部屋から出てからは展示ではこの一枚しか撮っていませんでした。
「ミュージアムカフェSAM」で休憩。
席からは水庭の水面のゆらぎと美術館の建物をゆったりとながめる事ができて居心地がよかったです。閉館時間が近付いているという事もあり静かに過ごせました。
こちらのコーヒーは「イノダコーヒ」のもの。カップやピッチャーもイノダのです。
一つをケーキセットにして分けました。
残りの時間で”みんなの「あ」”。
自分らしい「あ」をデザインし、投稿できるコーナーで、展示されたり、評価されると番組の放送で流れたりもするそうです。私たちは時間の都合で投稿せずに少し描いたのみ。
フライヤーとチケット。
グッズコーナーで購入したのはクリアファイル、ポストカード、アクリルの「あ」のオブジェ、缶バッジ二種。
閉館時間が迫っていたので慌ててしまったけど、もし時間がもっとあれば散財していたかも!欲しくなるものがたくさんありました。
美術館から外に出て水庭の蝦夷鹿を鑑賞。佐藤忠良さんの彫刻の作品です。
遠くに見えるのは守山陸上競技場!2011年、サッカーをするマツ(松田直樹)を見た最後の場所…。SAGAWA SHIGA FCと松本山雅との試合でした。
中には入れないけれど近くまで行ってながめました。あのあたりに座って見たよなあ、なんて。
バスのりばに停まっていた近江バス。ライオンズカラーで手塚先生の絵なのでつい見てしまいます。
私たちは行きとは違うバス、違うルートで帰ります。
すっかり暗くなったのとブレで謎写真ですが琵琶湖大橋を渡っているところ。
堅田駅に着いたのは17時半をまわったところ。大津のマンホールを撮りました。
湖西線の各停で山科駅まで行き、新快速に乗り換え。
向かいの車線にJR草津線を運行している「SHINOBI-TRAIN」に遭遇(2021年6月で運行終了)。
大阪駅に着いたらどこにも寄らずに帰宅。自宅でおとなしくあんかけうどんを作って夕飯にしました。
遠くて疲れたけれど「デザインあ展」は楽し過ぎたし、閉館後にマツの事を思い出したりもして色々な感情がわいた一日でした。
(2024.2.15 更新)

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