2018.7.13 名古屋

2018年の年が明けたあたりに更新をしたpetit voyageは、2014年に名古屋へ行った時の話でした。
一時は年に一回ペースで名古屋に行っていたというのにその時から四年も行けていない、久しぶりに「純喫茶ボンボン」にも行きたいなあ…と更新をきっかけに思い始めたのと、この年に見られなくなってしまう物があったりもし、暑い時期だったけれど行ってみる事にしました。

7/13(金)。新大阪駅から9時前ののぞみに乗り、50分ほどで名古屋駅に到着。
”C-758”は都心ループバスで、名古屋市内の中心部を往復するバス。まずはこれに乗って移動します。今回はバスを多用する遠征となりました。”758”は”なごや”、ですね。
少し遅めの朝食を「コーヒーハウスかこ花車本店」で。シャンティールージュスペシャル(バタートースト+コンフィチュール+生クリーム+あんこ)とホットコーヒー。
『歩行者保護で安全な愛知を』とグランパスくん(名古屋グランパスのマスコット)を中心にグランパスの選手達が呼び掛けている風のポスター。
昼食で予定している店はランチ時間が決まっている店では無いので、お腹に空きが出るまでの時間を食以外の用や散歩で過ごします。地下鉄で移動し、円頓寺商店街へ。
この年の”円頓寺”の七夕まつりは7/25から29。夏に名古屋に来る事が多いので過去にもこちらの七夕飾りを見て楽しみました。
キティちゃん。
こちらはミニオンズがいっぱいぶら下がっている!商店街の店主達が作ってらっしゃるのです。
まだ作ってらっしゃる途中の物も多々ありました。
ホルモン鉄板焼きの店「日喜屋」の前にはドラえもん。これも飾りなのかな。
過去に行っていた「西アサヒ」がこの年の四月から喫茶と食堂、民宿もされている「なごのや」になっています。外観がきれいになっているので店内も変わっているのでしょうか。玉子サンドは健在だそう。
観光ルートに現れるタイルの観光案内表示。名古屋城と四間道の方向がわかります。
丸の内駅にある、名古屋城のモザイク壁画。
階段でホームに降りるイラストなど、関西で見かけないものも気になります。
伏見駅の星座のモザイク壁画。名古屋市立科学館の最寄駅だから星座なのですね。
この後に「ヨリマチFUSHIMI」という駅ナカ商業施設ができたため、駅構内の改修工事で見られなかった時期があったそうです。また違った様子ではあるそうですけど、今も飾られているようでホッ。
栄に来ました。来年三月で建て替えのために閉館する「中部日本ビルディング」のエントランスホールには矢橋六郎の天井画『夜空の饗宴』があるのです。
寝転がってながめたいほど、壮大な作品。1985年に修復されたのだそう。
閉館とともにこの天井画がどうなるのだろう?、と気になって見学をしに来ました。その後、建て替え後のビルに移設される事が決まったというお知らせがありました。2024年に完成予定、また見に行きたいです。
徒歩移動で「名古屋中央教会」へ。名古屋で最初のプロテスタント教会です。教会に入らせてもらうのは勇気が必要でしたが、壁画を見たい事を言ったら快く対応していただけました。
『三位一体・キリストの系図』、古川秀昭作。神、御子、聖霊を表現。古川さんは『夜空の饗宴』の修復にも関わってらっしゃいます。
名古屋テレビ塔。この日は曇り空でした。
名古屋市上水道100周年記念のマンホール。堀川にかかる納屋橋のデザイン。
歩道にぽつぽつと立っている鉛筆のような形のものがかわいい。
しばらくは栄付近をうろうろと。次は「名古屋栄三越」、目当ては屋上遊園地です。2017年にリニューアルオープンしたそう。
馬が待機しています。
何故か壁際に寄っている動物達。
曇天で平日のせいもあるのでしょうか、屋上にいる客は私達二人だけです。
コインを入れて乗れるタイプのものに挑みたいけれどあまりの静けさに思い切れず断念。
このビルの初代社長がひ孫の誕生を記念して作られた『鯱の児之像』、「名古屋栄三越」になる1980年まで「オリエンタル中村百貨店」のシンボルだったカンガルー像。
そして日本最古の屋上観覧車。2005年7月20日が最後の運行で、2007年に国の登録有形文化財に指定されました。
乗車はできませんが、日曜や祝日の正午と15時に各二回転動かしているようです。
この年の6/30に閉館した「丸栄」。東郷青児の扉絵を見るために何度も訪れていました。あの扉絵、何方かが入札されたのだろうか。
「丸栄」といえばこのモザイク壁画も。多治見市モザイクタイルミュージアムに一部は保存する方向のようです。
栄からはバス移動。13時前、よく歩いたのもあり、そろそろお腹が減って来ました。
最寄りのバス停を降りたところにある建物は名古屋市役所の本庁舎。1933年に竣工、2014年に重要文化財に指定。時計塔の頂上にはシャチホコが乗っており、名古屋城との調和を図ったのだとか。
平日の開庁日は自由に庁舎内を見学できるようで、一階部分に少しお邪魔しました。
中央階段の手すりや柱に使われている大理石は国会議事堂で余材が使われているそう。
後で調べたら過去に見たドラマや映画のロケ地としても使われていて、目に留まって撮った休憩室の”御休憩室”って書かれているのは是枝監督も絶賛されていたとか。
軽めの市役所見学を終え、蒸し暑い中を歩いてたどり着いたのは1930年創業の「山田屋」。建物は1950年に建て替えられているらしい。
戸棚や壁に貼られているメニューも味わい深くて見とれてしまいます。
食べたのは冷たい麺の”きしころ”。きしめんに油揚げとほうれん草と鰹節が乗っています。それと葱、かまぼこ、油揚げ入りの”志の田丼”を分けました。
満足度の高かった昼食を終え、また歩きます。
赤く塗られた木の壁と水色のアクセントが気になる家、そして元郵便局?、なガラス戸の家。
おなじみの「純喫茶ボンボン」に10分ほどで着きました。近いけれど湿気と暑さに弱い私には過酷な散歩。ホームページを始める前から行き始め、今まで何度来たでしょう。近場の喫茶店並みに来ているような気がします。
それほど混んでいない時間帯だったのですぐに席に着けました。東郷青児の絵が見え(レプリカだそう。本物は大切に保管されているとの事)、テレビも見える席。
この後もコーヒーを飲むのと暑かったので飲み物はレモンスカッシュにしました。私は”生ロール”。夫は”マロン”。こんなに種類があるのに大抵”生ロール”。
喫茶休憩後には洋菓子売り場にも寄ります。包装紙と同じデザインの棚の扉が好き。
”クマちゃんサブレ”にはメッセージが書かれているのでお土産にした事も。
季節限定の”丸ごとピーチ”やアンパンマンの絵が描かれた”なめらかプリン”もおいしそうだし、シンプルなパッケージのシューアイスも凍ったものを控えめにしているけれど今日の気候なら問題なく食べられました。限りなくお腹に入る頃ならば…。
こまごまと買った物は種類別に袋に入れて下さり、それぞれ中に何が入っているかが書かれていました。その紙が包装紙の裏だとわかったのは大阪に戻ってから。
バームクーヘン、コーンクッキー、ペルチクス、カステラ風のお菓子のこぐま(ウォルナッツ、アールグレイ)。いただいたカードは過去に存在していたマッチと同じ。
壁に貼られている「名古屋渋ビル手帳」という本の記事が気になり、その後通販で買いました。
帰る頃には3時のおやつを求めての来店者でいっぱい。
さて、次のモザイク壁画は鶴舞駅。駅名の通りの鶴が舞っている壁画、こちらも作者名などが記されておらず詳しい事がわからないのですが、『鶴下絵三十六歌仙和歌巻』が元になっているというような記事を見ました。
鶴舞駅から向かったのは「喫茶クロカワ」。こちらも行ってみたかったお店でした。2014年の秋、名古屋に来ていなかった間にオープンされていたようです。
コーヒーを淹れてもらっているのをそばで見られるカウンター席は緊張するので、二人掛けのテーブル席でいただく事にしました。
棚にはコーヒー豆とともに本も並んでいます。
注文をしてからコーヒーの器具やはかり(寺岡式二回転横皿秤ノーブル)など並んでいる物をながめて過ごしているとあっという間。ハンドドリップコーヒーのホット、豆は中深煎りのインドネシア・マンデリンを選びました。フィナンシェとともに。
トイレは店内のかなり奥の方にひっそりとあるのも良かったな。
トイレのそばにはフライヤーなどが置かれていて気になるものをいただいたり。壁に向いてずらりと席があるのは一人で来ても過ごしやすくていいなあ。
店内でいただいたコーヒーと同じ豆を買って帰りました。前日に焙煎されたところで鮮度がいいので袋が膨らんでいますね。
バスで名古屋駅に移動します。久しぶりのナナちゃん人形。
名鉄バスセンターの入り口にある作品は通るたびに気になります。
『飛翔』。リニア中央新幹線開業で駅前再整備の一環で2021年3月に撤去されてしまいました。
”まいにちタクシーグループ”の行灯。
「大名古屋ビルヂング」にある矢橋六郎のモザイク壁画『海』。2012年にビルの建て直しをきっかけにエレベーターホールから車寄せに移設されました。
「大名古屋ビルヂング」の地下に「ツバメヤ」があったので”大地のどらやき”を買ってみました。袋の片面には金華山と長良川鵜飼、もう片面には名古屋城。
再び栄へ。近くに来ると寄るセレクトショップ「pelican」。一階のメンズフロアが一ヶ月後に閉店との事。さらに二年後には二階も閉店されたそうでさびしい。
「LACHIC」をぶらっとしていて入ってみた「LIBRETTO」で予定外の買い物をしてしまいました。
まずはサッカーボール柄の小さなお茶碗。
ボーロちゃんという懐かしい感じの絵柄がかわいいミニレターセット、このお店のオリジナルの”しゃちほこ鉛筆”には”shachihoko-758”という文字とシャチホコの絵が。
名古屋のおいしいものがたくさん散りばめられている手ぬぐい、そして天むすのポストカード。
女の子とパンダのイラストが気になって買ってみたのは”キッコーナン醤油”。秋田の「日南工業株式会社」のもので、キッコーマンでは無い。卓上醤油というのも良い!
夕飯は鰻と決めていました。今回は初めて来た「一冨士」。1923年創業で長くされているけれど店内は新しくきれいにされており、外が暑かったので涼しいのもうれしかった!
頼んだのは上鰻丼。蓋を開けた瞬間にいい香りが広がります。蓋の裏に店名が書かれているのも良いな。ご飯の中にも鰻が隠れていて幸せでした。
19時半。名古屋駅に戻って来ました。ここにも矢橋六郎のモザイク壁画があります。
地下鉄の工事中の様子と東山動物園、中村の大鳥居と完成した地下鉄。
名古屋の路線図(色分けは区域かな)、テレビ塔と太陽、そして名古屋市役所。
そして熱田神宮の大楠、名古屋港の船と灯台、名古屋城とシャチホコ。
今までにも来た所だけどモザイク壁画をたくさん見た日なので寄っておきました。
帰りの新幹線まで時間があったので「青柳総本家 KITTE名古屋店」に寄ってみました。
ミルクシェイクに浮かぶようにカエルまんじゅうが(”カエルのミルク風呂”という品名)!閉店時間が近付いていたのでイートインを利用するのは断念、”青柳ういろうパフェ”というのもあって気になりました。
紙袋と包装紙もうれしい買い物。まずは”ひとくち”。白(砂糖と米粉)、黒(黒糖)、茶(抹茶)、上がり(こしあん)、桜(桜葉の香り)。
暖かくなり始めた頃から夏の間に販売されているマンゴーのういろうも買ってみました。これが思っていた以上のおいしさでまた食べたくなっています。
KITTEにあったシャチホコのベンチ。祐成政徳の作品『GOLD FISH』。
バスと地下鉄の共通一日乗車券、今回は使いまくりました。
20時半過ぎには新幹線に乗車。
ばら売りされていたひとくちタイプのういろうを帰りの新幹線で食べました。こちらも季節限定のとうもろこし。
久しぶりの「純喫茶ボンボン」に行けただけでなく、タイミング良く見ておきたかったモザイク壁画に足を運べたり、気になっていた店での飲食もできたり、日帰りだから贅沢をして鰻を食べられたり、充実した日帰りの名古屋行きでした。
(2022.1.13 更新)

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