2014 春と夏 大津

電車で一駅東に行けば滋賀という山科に二年間住んでいました。決して遠くないのにほとんど行かないまま、大阪に引っ越す事になりました。
時々大津に行かれているkaoさんの案内で出かけた日の話、そして大阪に引っ越してから大津に行ってみた日の話です。

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4/30(水)。きっかけは、前年の誕生日にkaoさんが”湖都古都・おおつ1dayきっぷ”というのをくださったのです。京阪電車大津線(京津線)の一日乗車券です。
いつか連れて行ってくださいね、と言いながら月日が流れ、引っ越す事が決まり、お互いの空いている日にようやく行く事になりました。
京阪山科駅で待ち合わせて予定通りの電車に乗り、浜大津で乗り換えます。
上がオレンジ、下が赤のデザインの車両にはやはり懐かしくなります。
石場駅で降りました。初めて来た場所。
歩道のタイルに小さくかわいい動物達が並んでいたので思わず撮りました。
お昼ご飯はこちらで、書体がかっこいい「マタリ」。1958年創業で大津では一番古い自家焙煎珈琲のお店なんだとか。
日替わりランチが人気のようですが、私たちはコロッケカレーを。この当時は500円しないという驚きの安さ。コロッケが二つも付いているのに!
食後にコーヒーもいただきました。この日の日替わりランチはチキンの黒胡椒焼きとコロッケ。近くで働く男性で賑わっていました。
再び電車に乗り、次は石山寺駅へ。石山坂本線の南側の終着駅。
少し消えかけてまわりがさびているいい感じの観光案内図が。
メニューのイラストに見入ってしまった「茶丈藤村」で”たばしる”という丹波大納言がたっぷり入った和菓子を購入。そしてよもぎの大福も。
石山寺に到着。東大門を入り、参道沿いの青もみじとキリシマツツジがとてもきれいでした。たぶん初めての石山寺だと思うけど(来たとしたら幼少期?)、観光はまたいつか。今日は一日乗車券を使ってうろうろする日。山内案内図を見ておく。
郵便局に寄り、風景印を押してもらいました。
そしてお家の前に多肉がぎっしり。参拝はしていないけれど、駅と石山寺の間でお楽しみがたくさんありました。
次は北側の終着駅坂本駅に向かいます。坂本行きの電車で30分ほどの乗車時間。
滋賀方面は子供の頃に父に車で連れてもらって何度か来ているはずだけど、どこに行ったのかは覚えておらず。京津線と並行して車を走らせていたのはよく覚えています。
坂本駅の端にあるオブジェ”軌条形態”。先端は比叡山とびわ湖を指し、中心の穴は坂本と浜大津を結んでいるのですって。オブジェの下には京阪本線創業時のレールが。
駅のそばを散策します。まずは駅から近い場所にある「本家鶴喜そば本店」。築約130年の趣きがある建物は国の登録有形文化財に指定されています。
通りを南に下っていくと飛び出し坊やと遭遇。そういえば一人で草津や守山の飛び出し坊やを見て歩いた事を思い出しました。あれも山科に住んで滋賀が近くなった事で散歩したのでした。もっと行けばよかったなあ。
「松井石材店」の前にある猿のレリーフ。上には見ざる言わざる聞かざる!
「松井石材店」からすぐのところに目的地の「西洋軒本店」で買い物をします。
白壁に土蔵風の外観、大正12年創業のパン屋さん。
パピロとおみやげ用にホームメイドクッキーを買いました。
パピロ、見た目はメロンパンのようですが、中にはバタークリームが入っています。
kaoさんの後ろに付き、学校の登校班のよう。引っ越してからもまた時々こうやってお出かけしたいものです。
遠くの方にはびわ湖が見えます。
「さるや」という店に入ってみたらかわいいお菓子が売られていたので買ってみました。”オレンジママ”というその名の通りオレンジが入ったケーキ。
参道沿いにある「叡麓庵」というところに寄ってみました。水琴窟を見せてもらったり花筏の撮影をすすめてもらったり。昔の道具など屋内に展示されていました。
日吉神社まで歩き、鳥居をながめて引き返します。お参りはまた改めて。
「本家鶴喜そば本店」の近くには「日吉そば」も。二店はどんな違いがあるのだろう。
坂本駅に戻り、電車待ち。「本家鶴喜そば」の広告に”そばは一番、電話は二番、店は角から三軒目”。
今日もkaoさんはかわいい靴を履いてらっしゃる。
浜大津駅に向かう途中の駅でかわいい座布団が視野に入ったので停車中に車内からあわてて撮影。
そして浜大津駅に着き、下車して歩きます。
大正12年開業の「石田歯科」、こちらの建物は有形文化財に登録されています。
とても気になった書店の建物「島林書店」。昭和初期の建築年だそうで、ご主人が大工さんを連れて神戸の洋館を下見に行って参考に建てられたものらしい。
JR大津駅に近付くと商店街がありました。日除けがいいね。
その中にある「欧風料理トミヒロ」。外観やショーケースがとてもかわいいので見学に連れてもらいました。テイクアウト用の箱もあるようで。お店はシャッターが半分閉まっていていつ開いているのか不明。機会があれば来てみたいのでずっと残っていますように。
JRの駅はすぐそこだけど、京津線の一日乗車券を持っているので上栄町駅方面まで歩きます。こちらには行ってみたかったパン屋さん「dryriver」が。
この駅の案内図も楽しそうで見入ってしまう。書かれているところを全部めぐってみたい。
がーん…。「dryriver」はゴールデンウイークという事で臨時休業でした。またの機会にしましょう。
洋菓子店「バロン&ポンム」のかわいい車。
「バロン&ポンム」のお菓子はこの年の二年前にkaoさんから誕生日プレゼントのお菓子としていただいた思い出が。玄米俵、おいしかったな。
どこかでお茶して帰りたいですね、という話になり(「トミヒロ」で喫茶使いができないものかとも考えていた)、一日乗車券を使える範囲で考えて「ガルーダコーヒー」は夕方で閉められる時間が近いし、山科に最近できたお店に連れてもらう事にしました。
この年の3/21に開店した「珈琲とお茶。木楽庵」へ。山科駅の北側にあり、春と秋限定で開けてらっしゃいます。kaoさんは前に来られた事があり、お店の方とお話をされています。コーヒーをいただいたらクッキーが付いていました。下鴨の「ヴェルディ」の豆を使ってらっしゃるのだそう。
きれいな店内をあちこち見学させてもらいました。山科でも北側のこちらは静かな住宅街で憧れます。私が住んでいたのは反対側、車がよく通り、店もたくさんあるにぎやかさで、方角だけでなく正反対の場所でした。
よく歩き、よく話した一日。同じ山科区民としてkaoさんとの楽しいお出かけの締めくくりのような気がして少しさびしくなりました。山科に住むずっと前から仲良くしてもらっていたのですから、以前に戻るだけなのにね。
この日から19日後に山科を出て大阪での暮らしが始まりました。
kaoさんご夫妻からの引っ越し祝いが届きました。ご主人が店主の「鈴や」の四宮カレーがどっさりと。折り紙の手紙がkaoさんの似顔絵になっているかわいさです。
山科に住んでいた頃はマンションの集合ポストにおいしいものやかわいいものを時々そっと入れておいて下さったkaoさん。私もkaoさん家に持って行ったりしていました。引っ越して遠くなったので、またこうやって送り合う日々が始まりました。
私が店をしていた頃からの長いお付き合い。これからもどうぞよろしくお願いします。
(2017.11.13 更新)

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